ちゃんぽん発祥の地、カステラやバドミントン伝来の地、貿易港としての特徴である南蛮文化を色濃く残す長崎県。県内にはその昔「温泉」と書いて「うんぜん」と呼んでいた雲仙温泉や小浜温泉・島原温泉、魚介類の宝庫である平戸温泉と温泉地は少ないながらも魅力的な見どころや、個性的な名物料理も数多い。

真っ青な空と海の間に、鮮烈な赤が映える平戸大橋。その橋を渡ると、美しい風景と絶品グルメに恵まれた島・平戸が待っている。こちらでいただく地元グルメは、平戸ヒラメ・平戸牛・うちわ海老・サザエといった豪華食材の数々。訪れた際にはぜひとも食して欲しい絶品揃いだ。グルメだけでなく、平戸には見どころも多い。その昔キリシタン信仰が厚かったため、島にはいくつかの教会や、キリシタン弾圧の悲しい歴史を物語る史跡が点在する。しかしそんな複雑な歴史は微塵も感じさせないほど、平戸の街は美しい。夜には平戸城などがライトアップされ、温泉宿の露天からこの夜景を楽しむのもまた一興。海風に吹かれつつ、柔らかな湯を堪能しよう。

特筆すべきは、やはりその夕暮れの頃。橘湾に面したここ小浜温泉は、海の魅力抜きには語れない。その最たるものが、橘湾の水平線を黄金色に染めながら大海原に沈みゆく夕陽。夕暮れ時のこのワンシーンは、思わず溜息が出るほどの美しさだ。豊穣の海・橘湾がもたらす恵みは、それだけではない。ここから揚がる新鮮な魚介類もまた、小浜の欠かせない魅力のひとつ。豪華な海の幸が格安で味わえるのは、産地ならではの贅沢だ。また小浜温泉は、ほのかに塩分を含む名湯にも恵まれている。こちらの温泉は体を芯から温めてくれ、湯冷めしないと評判。橘湾に面した絶景の露天風呂も、海の魅力を凝縮した小浜ならではの観光スポットと言えるだろう。

日本で最初の国立公園に指定された雲仙。巡る季節に合わせ美しい衣を纏うこの地に湧くのが、雲仙温泉である。見どころは何と言っても、雲仙の四季。春にはピンクのミヤマキリシマが山肌を覆い、夏には萌えるような緑が青空との美しいコントラストを描き出す。そして山々を朱色に染める秋が過ぎると、雲仙は一面の銀世界となる。冬の風物詩“霧氷”は、神秘の芸術とも言えよう。一年を通じて巡りゆく光景が、観光客をこの地に誘う。もちろん自然だけでなく、硫黄の香り漂う良質の湯も観光客の興味をひく。「雲仙地獄」に代表されるパワフルな地中活動が、良質な硫黄泉を育むのだろう。いかにも体に効きそうな白濁湯が、訪れる人を魅了してやまない。

島原市中心部に壮麗に聳え立つ島原城やその西に続く武家屋敷街の7つの町筋は碁盤の目のようにできており、観光客の目を楽しませている。温泉は、昭和42年、全国でもめずらしい「温泉集中管理」方式を採用し、市内のホテル・旅館、一部の個人に対して温泉の供給を行っている。元池源泉・観音島源泉の2箇所の泉源は、日量約350トンの湯量を誇り観音島公園内の足湯にも利用されている。また、市内6箇所に設置された飲泉所では、無色透明で中性の肌に優しい温泉を飲むこともでき、慢性消化器病、糖尿病、痛風、肝臓病に効果的と言われている。

長崎県の北部に位置し、米軍の軍港として栄えた佐世保は、日本におけるハンバーガー発祥の地といわれる。近年、「佐世保バーガー」の知名度が全国的に高まり、ハンバーガー目当てに訪れる観光客も増えた。だが、佐世保の魅力はハンバーガーだけではない。佐世保港外から平戸まで約25kmの海上に浮かぶ大小208の島々が美しい景観をつくりだしている九十九島。その玄関口とも言うべき「西海パールシーリゾート」は、年間を通じて遊覧船を運行し、冬期には「九十九島かき食うカキ祭り」などのイベントが催され多くの観光客で賑わいをみせている。また、17世紀のオランダの街並みを再現したハウステンボスや日本三大うず潮で有名な西海橋など観光都市としての見所も多い。させぼ温泉、世知原温泉、九十九島温泉、西海橋温泉など各地で温泉も楽しめる。

長崎県の北北西に位置し、玄界灘にぽっかり浮かぶ東西15km、南北17kmほどの島。紺碧の海に囲まれ、シーズン期は多くの海水浴客で賑わいをみせる。島の南東部に位置する「筒城浜」は、壱岐を代表する海水浴場。白砂青松の美しい浜、日本古来の自然美を残した遠浅海岸の風景はまさに絶景。壱岐にきたのなら、島内を巡るドライブもおすすめだ。「魏志倭人伝」の中の“一支国”の王都と特定された「原の辻遺跡」をはじめ数多くの史跡が点在し、「猿岩」「左京鼻」「鬼の足跡」など自然の造形に驚かされる景勝地も多い。また、壱岐は海女(士)漁の盛んな島でもある。一番おいしい時期だけ採取しているというウニを使用した「ウニ飯」は絶品。ほかにも「壱岐牛」「壱岐焼酎」など自慢の地域ブランドを持つ。そして温泉。壱岐島北西岸にある湯ノ本温泉は、美しい島々に夕日が映える風光明媚な温泉郷。その歴史は古く、神功皇后がここで応神天皇の産湯をつかわせたとの伝説もあり、子宝の湯としても親しまれている。現在の泉源数17ヶ所、泉温は69℃。ひなびた旅館街をそぞろ歩けば、湯煙たなびく温泉街の風情を楽しむことができる。

長崎県西部に位置する五島列島。中通島、若松島、奈留島、久賀島、福江島の大きな島を中心に、約140の島からなり、西海国立公園に指定されている。歴史遺産としても貴重な教会堂が数多く残っており、キリシタンの風情が漂う。風光明媚な地でも知られ、大瀬崎灯台や高浜海水浴場などの魅力的な観光スポットがあるので家族でも楽しめる。名物は、黒潮の海流がもたらす豊富な海産物。そして、全国的に知られている五島手延うどん。細身ながら強いコシがあり、独特の味わいだ。他に、郷土料理のかんころもちや椿油、塩などがある。五島列島までのアクセスは、長崎空港や福岡空港から福江空港に飛行機便があるほか、長崎市や福岡市からのフェリー、長崎市からの高速艇(ジェットフォイル)がある。宿泊するなら、五島の大自然を満喫できるリゾートホテルがおすすめ。

九州の北西部に位置する長崎県最大の都市。江戸時代に唯一の外交貿易港として栄え、異国情緒に満ちた港町として知られる。同時に、原爆被爆地として平和の祈りを世界へ発信し続けている。長崎市は、九州屈指の観光地でもある。市街地の中心に位置し、長崎のランドマーク的役割を果たす稲佐山。頂上の展望台からは、1000万ドルと称される夜景が見渡せる。中腹には稲佐山天然温泉もあり、温泉を楽しめるリゾートホテルや眺望自慢のホテルが建ち並ぶ。丘陵地に広がる南山手・東山手エリアは、グラバー園やオランダ坂など外国人居留地として賑わった頃の面影を今に残す。日本三大中華街の一つ長崎新地中華街も外せない。また、長崎港からフェリーでわずか19分の伊王島は、青い海と空に囲まれた楽園島。毎分700リットルという豊富な天然温泉が沸き出し、せわしない日常から手軽に脱却をはかるには、うってつけのアイランドリゾートである。